笑う猫。「ふっ」



あかんべ猫。「ぴろろっ」



あくび猫。「はうあっ」

凛々しいですね、黒服さん。



もしやあなたはタキシード仮面様？

ちょっと黄昏た感じの、絵になりそうな子。ざくっと油彩で。

「へっ？　わたし？」



ド、ドキドキ。

潰した？　捕まえた？



え？　食べるの？　匂ってるだけ？
っていうか、なに潰したの？

てこてこ近づいて来るのは３月25日のあの子。
まー、人の姿を見かけては、みゃあみゃあ言いながら寄ってくる子なんですが。
で、奥に柵が見えますね。防砂柵。



ね。これがその柵の上に乗ってたところ。
そのまま乗っててほしかったのに、ひょいと飛び降りてしまったのでした。
もう少しで海を背にしたショットが撮れたのに。残念。
というわけで、本日の写真は順序が逆です。

覗き見るは前人未到、防砂柵の奥の奥。



視線に気づいて、おずおずと出てくる子。好奇心全開。……うい奴(笑)。

鎌倉、名越切通し近くのお店で購入。
この可愛さの前に、使い道などという概念は無用。
などと言いつついたずらに小物を増やしていると、おかあさんに叱られるので気をつけよう。

一昨日のエントリー、防砂柵の上にいた子。



小柄なこの子を、これからマイクロと呼ぶことにしました。
……いや、そんなには小さくないだろう。どういうネーミングセンスだ。

この奥がわたくしどもの住まい、猫の巣でございます。
ここで散歩中の犬を放さないでくださいまし。
わたくしども、追い回されて難儀しております。
何卒よしなにお願い申し上げます。

もの問いたげな幼い視線。



「おいちゃん、ぼくのこといじめる？」
いじめないよぉおおおっ （力説）。

この季節、同じ鎌倉でも北鎌倉あたりの人出は凄まじいばかりですが、



こちら逗子市境に近い材木座ともなるとご覧の通り。



「はぁ〜、退屈だなぁ。誰か遊びに来ないかぁ」

寺猫にも人に馴れない子はいます。
この状況、他の子はみゃあみゃあ言いながら寄って来るところですが、



この子は逃げます。もっと高くへ。



もっと遠くへ。
ごめんよ、追いかけ回したりして。

「アタシもね、寄り添える誰かが欲しいときがあるのよ」



「ぬゎんてなっ！　ふぁ〜」



海猫は、今日も強く気高く、したたかに。

「さぁさぁ、寄っていきにゃい、モフッていきにゃい」

人に、猫に、ただ平穏な時間、流れる。

黒猫ってば、しなやかで （太った黒猫というのをぼくは見たことがない）、



しかもこの子、なんだか知的。

「え、なになに？」



「むぅ……、そういう関係なんだ、きみたち」



「よーし、オレも頑張っちゃおうかな。ガルル……」

そこならもっといいモノにありつけるんじゃないですか。



「いえ、ありつけるときにありつくのがワタクシどもの鉄則ですから」



「ワタシもいただいていますがなにか？」

午前５時。日頃見かけない子がご近所を歩いていたりする。

くんくんくん。



はぎはぎはぎ。



かー、ぺっぺっ。




「お腹、大丈夫かな……」

そろりと参る。

こらこら、人の膝で爪をとぐんじゃない。
っていうか、写真撮ってる場合じゃない。

よそのおいちゃんの膝で爪を研いでいたのはこの子。
「……むっ」



「はて、ワタシそんなことしてましたっけ？」

爪とぎっ子。



小顔ちゃん。



フトシ （♀）。

おろっ。



ど、どきどき。



おずおず。



……。

「お楽しみのところ悪いけど」



「あたしゃ、ちょいと寝かせてもらおうかね」

海岸沿いの防砂林には、こんな遊歩道が設けられた一角があります。



その片隅に佇むのはマイクロ。



さて今日はどうやって過ごそうかと思案中。毎日が日曜日。

ミャアミャアいう声につられて覗いた茂みのなか。
大丈夫なのか、きみたち。



こちらは漁師さんが使う網。
囚われの身というわけではありません。

もしかして、あの子たちのお母さん？　茂みの？　網の？
両方の （それはないか）？