ボラン

2011年09月25日



おそらく5月の後半に、彼はその生涯を終えたのではないか。



そんな話を、数ヶ月ぶりに出会ったボランティアの方からうかがいました。



幼い頃、虚弱で去勢手術を断念せざるをえなかったこと。



それが今年に入って突然目覚めたかのように放浪の旅に出た先で、



彼がいると他の子が出てこないからと石を投げられ追われていたこと。



衰弱しているのを見つけ連れ帰ろうとした矢先、ひどい夕立にあったこと。



ちょっと待っててと言い残し、次に来たときにはもういなかったこと。



せめて亡骸だけでもと防砂林に分け入り、ホームレスの人たちに聞いて回ったこと。



そして、ボランをさわることができた唯一の男性だったまるこめさんにはこれを伝えておきたかったということ。



聞くも涙、語るも涙。 さよならボラン。 今頃ゴメン。
posted by まるこめ at 12:57 | Comment(16) | ボラン
この記事へのコメント
 そうかあ、ボランも橋を渡りましたか。

マルコメさんとシンクロ出来て、良い思いでと写真が撮れましたね。

石投げなくともなあ。不憫。
Posted by 牛猫 at 2011年09月25日 15:30
石を投げてた連中って結局猫をそこいらに捨てていく連中と変わんない。いや、もっと悪質ですよね。そういう連中が撮った猫さんの写真には絶対心がこもってないと思います。

なんだか気が滅入ってしまう残念なお知らせでしたね。せめて他の猫さんたちが落ち着いて天寿を全うできることを祈るばかりです。
Posted by とっこ at 2011年09月25日 18:03
石を投げるなんて信じられない。
ただただ虐めているだけじゃないですか。。。

写真の中のボラン、どれもかっこ良くていい顔してますね。
虹の橋の向こうで穏やかに過ごしていることを祈っています。
Posted by 桂 at 2011年09月25日 19:24
ボランには何度か会いました。
声をかけると、必ず振り向いて
「何でしょうか?」
って顔をしてくれたことを憶えています。
安らかでいて欲しいです。

ボランティアの方の気持ちが嬉しいですね。
そして頭が下がります。
お伝えできないけれど、感謝したい。
いつも思うんですよね・・・。
Posted by 茅ヶ崎在住人 at 2011年09月25日 23:38
鷹揚な表情でポケポケ歩いていたボラン。
他ねこにちょっかいかけるのも多かったけど、
可愛いだけでない「これぞ日本の野良」という雰囲気。
人間も忘れちゃいけないものを持っていた。
最期もあの表情だったのだろうか。
「この海はおいらの海だ」と、
胸を張るようなあの微笑だ。
合掌。
まるこめさん、
何度もボランの表情を、ありがとうございました。
Posted by dainoji at 2011年09月26日 10:06
ボランは、永遠の放浪の旅に出てしまったんだね。
いつかまた、何処かで、ふいに会えるような気がするけれど。
いい表情してたね、ボラン。
Posted by クロ at 2011年09月26日 11:49
石を投げるって、どういう神経だとそういうことができるので
しょうか。悔しくて切なくて恥ずかしい。。。。
まるこめさんとのハイタッチの写真、なぜか涙が出てきて止ま
らず、鼻をかみながら書き込みしてます。。。。
Posted by ぷにぷに at 2011年09月26日 11:51
睫毛びっしりというか目張り入ってるというか、
端正な顔をしたこの子にボランの名を与えたわけは、
往年のロック少年・少女には明白だったことでしょう。
撫でると誰よりもうれしそうな顔をするのが印象的でした。
誰に対してもそうなのだろうと思っていたのですが、
男性はボランティアの方でさえ触ることができなかったのだと死後初めて知らされ、
さらに涙にむせぶワタクシでありました。

>牛猫さん
一緒に生まれたテルミンも放浪に出たまま行方知れずです。
美形兄弟の運命がなんだか恨めしく思えたりもしますが、
楽しいこともたくさんあったよね! 声を大にしてワタシは言いたい。

>とっこさん
涙をポロポロこぼしながら「石を投げられていた」と語るボランティアさんは、
こんなことなら幼い頃に去勢しておくんだったと、
石を投げた人ではなく、自分を責めておられました。
一緒に涙するしかありませんでした。

>桂さん
ボランは美しく、写真映えする子でした。
どれもかっこ良くていい顔してると言われると、
そうでしょそでしょ、そのとおりですと胸を張りたくなってきます。
自慢の子でした。

>茅ヶ崎在住人さん
このボランティアの方は、飼い猫を亡くした直後に
幼いテルミン・ボラン兄弟に出会ったのが活動のきっかけだったそうですが、
最近は悲しい出来事ばかりなので辞めたい……とも漏らしておいででした。

>dainojiさん
鷹揚。そうでした。それがぴったりの顔してました。
大勢群れていた頃も、少し離れて単独生活を始めた頃も、
そして大移動してやさぐれてしまってからも。
最後も鷹揚に運命を受け入れたのかもしれません。

>クロさん
いつかまたどこかで出会えたら、どんなにかうれしいでしょう。
でも、よく似た子はきっといて、ぐっと切なくなってしまったりするのでしょう。
そいで、うれしそうな顔なんかされたら、どわっと涙ぐんでしまったり。

>ぷにぷにさん
ハイタッチ。なぜこんなことができたのでしょう。
単に動く物に手が出ただけなのでしょうが、
なにかこう、キモチが通じ合った瞬間が切り取れたような気がしなくもない、
そんな思い出深い1枚、さらに感慨深い猫でした。ボランは。
Posted by まるこめ at 2011年09月27日 08:04
お久しぶりにお邪魔したら。。。
そうでしたか、ボランも星になりましたか・・・
凛々しい姿が好きでした
寂しいですね・・・涙
Posted by みや at 2011年09月27日 17:14
早くから噂は聞いていたのですが、直前の様子までようやくはっきりしました。
ずっと元の場所にいて馴染んだ人たちに見守られていたら……と思わずにはいられません。
Posted by まるこめ at 2011年09月28日 15:18
コメントを何度も書き変えて、結局この日は送れませんでした。
命を懸命に生きて、そして逝ったどの子たちに対しても、思いはあふれますが、
何と語ったらいいのか、言葉にするのはなかなか難しいです。
海猫たちは写真でしか知りませんが、皆さんと同様、
私にとっても大切な子ばかりです。
ボラン… つらいこともあったと思うけど、お世話してくださる方やまるこめさんはじめ優しく見守ってくれる人たちにより、幸せに生きたのだと確信しています。
Posted by ねこやしき at 2011年09月28日 21:06
まるこめさんの撮ったボランと青い空の写真は
わたしの宝物のひとつです。
写真からはただただ「きりっとしたカワイイやつ」だったけれど、
石で追われるような目にあっていたなんて...。

ボラン、、、おやすみ。
Posted by 海から遠い杉並区 at 2011年09月29日 00:12
>ねこやしきさん
本当に難しいですね、言葉にするのは。こんな時はなおさら。
だもんで、キャプションなし写真オンリーでもいいかも、
かえってその方が思いが伝わるかも、などと思ったりもします。

>海から遠い杉並区さん
ありがとうございます。
それ、最高の誉め言葉としてぼくの胸に響きます。
涙出ました。あれはぼくにもとても大事な1枚です。
Posted by まるこめ at 2011年09月29日 12:51
 
 このコ、

 何度かうちのカノジョの手からオヤツを食べたんです♪♪、

 ボクは邪魔にならないように離れて見ていました♪♪。

 根はヒト馴れしたした甘えん坊な男の子に思えました♪♪。

 ニャンコが見当たらなくなった時が一番こたえちゃいますね・・・・、

 たとえたまにしか会えなかったコであっても。

 そうゆう時は悲しい気持ちに負けてしまって、もう誰とも会うのはよそうとかとも一瞬思います。

 でも、やっぱりいろんなコたちと会えて、それで心が通い合った( ・・・・と錯覚なのかもしれませんけれど )コトを思い返すとふたりでまた会いに出かけてしまいます♪。

 ずっとそうゆう繰り返しなのかもしれないですけれど、最近はそれでもやっぱり『 たまにニャンコと会える日常 』のほうが好きなんだと感じています♪♪。

 きっとこれからもまた何度もボクはベソをかく機会があるんだと思います、

 でもやっぱりそれでもニャンコたちに会いに行きたいなぁと思います♪♪。 
Posted by nakayoshi2号♂ at 2011年09月30日 23:44
媚びない猫、彼のリンとした目が大好きでした。

ボランの目、語りかけると真っ直ぐ見つめてくれるのに、どこかつれなくて。
けれどもその距離もまた、たまらなく惹かれた猫さんでした。

ふいに見せてくれた砂浜ゴロリンの意外な姿の遭遇もホンの一瞬で、
背後から猛スピードで追い抜いていった、あのコとボランの走る姿も、忘れられません。

空の下でハイタッチに、メソメソ。おいちゃんの手がきもちよさそうで、目を細めてる、
しなやかなボランの柔らかな瞳のギャップ、ココでしか私は見れませんでした。

ありがとう。まるこめさん。ありがとう。おかあさん。

ボラン、ありがとう。またね。



Posted by カクレケダマ at 2011年10月01日 17:59
>nakayoshi2号♂さん
放浪の旅に出て邪険にされることもあっただろうけど、
可愛がってくれる人も確かにいましたよね。
彼に優しく接してくださってどうもありがとうございます。

>カクレケダマさん
その表現、ボランの生涯が一篇の詩になったようで新たな涙が誘われます。
カクレケダマさんもずいぶんあの子を愛おしく思ってくださっていたのですね。
どうもありがとうございます。
Posted by まるこめ at 2011年10月01日 21:37
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