子猫発見。



植え込みの、枝と木の葉の隙間にて。



……母親？



……父親？



……息子？

防砂柵の向こうの茂みのなかに、



この子たちは潜んでいます。



枝をかきわけ、葉をよけて、



カメラだけを突っ込んでの撮影です。



傍らを行く人々は不審がっているかもしれませんが、



ええなぁ、可動式ライブビュー。

先日、名づけたばかりのコスケ （雌雄未確認）。



兄弟、ロクロー （雌雄未確認）。



もひとり、ジンパチ （雌雄未確認）。　全部、男の子の名前やん。



母、ミヨシ。



細い目も、食事中には開くらしい。

本日の戦利品、レンズクロス。



「がるるるる……」



「なんだクロス、こんなクロス」



「こんにゃろ、こんにゃろっ、こんのやろおっ」



それ、おいちゃんのだけど、もういいや、返してくれなくて。

雌雄も確認せぬまま、コスケなんぞと名づけてしまったこの子ですが、



こうして見ると確かに…… （と己の失策に語尾を濁すワタクシ）。



まぁ、そう落胆しないで。

右手のカメラで狙いをつけて、左手の枯れ枝で惹きつける。



惹きつけながらにじり寄る。



ほら、手が届くところまで寄れた！



では問題です。　このときうれしいのは人か猫か。

コスケ。



ロクロー。



ジンパチ。



ミヨシ。



サスケ。



そしてユリカマ。



これらのネーミングの共通項、というか出どころについてわかった方は、なかなかの真田通です。

レディ……



ィイイイイ……



ゴーッ！

ほら、このボールで



遊んでごらん。



「おっしゃ、ゲットォ！」



「ふにゃっ？」



「はにゃっ？」



「あんだ、こいつ！」



「こなくそっ！」

なにか匂う。　見上げる猫の、



口とか顎のへの字具合が愛おしい。



コスケ。　しかしてお転婆娘。



一番の母親似。